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【簡単】お米の保存は「米袋で常温」が良い理由と3つのポイント

日本人の食生活に欠かせないお米。
どのように保存していますか?
重いしかさばるし、保存場所に悩みますよね。
なるべく美味しさをキープしたいけど、手間はかけたくない。

 

そこで、まきおファームは「米袋のままで常温保存」をおすすめします。

精米したてのお米
お米は手間をかけずに簡単に美味しく保存できます

 

お米の常温保存をおすすめする理由

常温でも十分に美味しさをキープできる

20℃で3か月、25℃で2か月は精米の品質が維持できるという研究結果

研究論文(1)(2)では、精米の賞味期限は
25℃で2か月
20℃で3か月
が適当であると結論しています。
この結果から、真夏でも数週間は常温でも十分に保存が可能と言えます。

冷蔵庫では適切な管理が難しい

お米は以下の理由から水分量を15%程度に調整してから出荷されています。

  • 水分量が多い(16%以上)とカビが発生しやすくなる
  • 水分量が少ない(13%以下)とひび割れて美味しくないお米になる

 

冷蔵庫での保存は、結露と乾燥が起こりやすく、お米の適度な水分量を維持することが難しい保存方法と言えます。

温度変化で結露しやすく、カビ発生のリスクがある

冷蔵庫から冷えたペットボトルや麦茶ポットを出すと、すぐに結露します。
これと同じことが、冷蔵庫で保存したお米にも起こります。

  • お米自体を出し入れするときの温度変化でお米が結露する
  • お米は出し入れしなくても、冷蔵庫のドアの開閉によって庫内の温度変化が起きたときに、お米が結露する

 

結露したお米は水分量が多くなり、カビが発生しやすくなります。
冷蔵庫からお米の出し入れを繰り返すのはNGです。
また、冷蔵庫の中でも温度変化が大きいドアポケットや、湿度が高い野菜室での保存は注意が必要です。

冷蔵庫から出すとすぐに結露して水分がついてしまいます

庫内は乾燥しやすく、品質低下のリスクがある

冷蔵庫にラップをしないで食材を入れると乾燥してカピカピになります。
冬に空気が乾燥するのと同じで、冷蔵庫の庫内は温度が低く、乾燥しています。

密封していない状態でお米を冷蔵庫に保存すると、乾燥が進んでひび割れていきます。
ひび割れたお米は、炊いたときに米粒の形が崩れ、やわらかくベタベタしたごはんになってしまいます。

 

※結露と乾燥に注意して、きちんと管理できれば冷蔵庫での保存も可能です。
【お米を冷蔵庫で保存するときの3つの注意点】

米袋での保存をおすすめする理由

簡単に閉じられる

紐つきの紙袋や、ジッパー付きの米袋なら、開封しても簡単に閉じることができます。

湿気や乾燥、害虫の侵入を防ぐことができます。

管理の手間がかからず、衛生的

使い切るたびに新しいものに交換できて、衛生的です。

洗ったり、アルコールで拭いたりする手間がかからず、簡単に管理することができます。

 

※米びつや容器に入れる場合は、密閉できるものを選び、こまめに清掃しましょう。

米袋で常温保存するときのポイント

美味しいうちに食べきれる量を購入する

安全に美味しく保存するためには、一定期間で食べ切れる量を購入するように心がけましょう。
夏期は3週間程度
冬期は2か月程度

が目安です。

  

※精白米と比べて長期の保存に向いている玄米を購入する手段もあります。
・玄米を食べる習慣がある方
・自宅に精米機がある方
におすすめです。

 

まきおファームでは、白米・分づき米・玄米が1合から購入できます。

封ができる米袋を選ぶ

きちんと封ができていないと、すき間から害虫が侵入したり、湿気でカビたり、乾燥で品質が低下する可能性があります。
しっかり封ができる米袋に入っているお米を購入しましょう。

紙製の米袋は口が閉じやすくて便利

しっかり閉じられる紙袋は、使いやすくて管理も簡単です。

新潟産コシヒカリクラフト袋
真っ白な米袋は、出しっぱなしでも素敵です

ジッパー付きの袋もおすすめ

量が少なめなので、美味しいうちに食べきることができます。

ビニール製のものは要注意

ビニール製の米袋は、運搬中に破裂しないように、あらかじめ空気穴が開けられていることが多いです。
小さな穴でも害虫が侵入する恐れがあります。
よくチェックしましょう。

小さな穴でも害虫は侵入します

真空パックされた使い切りのお米もおすすめ

まきおファームでは、1合・2合・3合に計量して真空パックにしたお米を販売しています。
炊飯の回数が少ない方におすすめです。
1回分に計量済みなので時短にもなります。

新潟産コシヒカリ1合パック
使い切り真空パックは1合、2合、3合から選べます

 

※米びつや容器で保存する場合のポイント

  • お米は継ぎ足さず、使い切るたびにお手入れをして清潔に保ちましょう。
  • 計量などの機能がついているものは、お手入れがしにくい場合もあるので注意が必要です。
    購入前にお手入れ方法をチェックしましょう。

温度が低く、風通しの良い場所に保存する

高温になったり、直射日光が当たる場所は避ける

  • お米の呼吸が盛んになり、劣化が進みます。
  • 害虫が発生しやすくなります。
  • 冷蔵庫や電子レンジ、調理器具の近くは避けましょう。
  • 冬期でも暖房が効いた部屋は温度が高くなるので注意しましょう。

湿度が高い場所は避ける

  • カビが発生しやすくなります。
  • 水回りの近くや流しの下の収納は、湿気が多くお米の保存に向きません。

まとめ

お米は日本では古くから保存食として貯蔵されてきました。
きちんと封ができる米袋を選んで、高温や直射日光を避ければ、常温で手軽に美味しくお米を保存することができます。
楽しく美味しくお米を食べましょう。

結論

  • 食べきれる量を買うことを意識する
  • 温度と湿度、害虫に注意すれば常温でも美味しく保存が可能
  • 負担にならない方法がいちばん

関連記事

【お米を冷蔵庫で保存するときの3つの注意点】
【お米保存の5つのポイント】

参考文献

(1)横江未央ほか.
精米の賞味期限の設定(第1報)―貯蔵中の理化学特性の変化―.
農業機械学会誌.2008, 70(5), 55-62
(2)横江未央ほか.
精米の賞味期限の設定(第2報)―貯蔵中の食味の変化―.
農業機械学会誌.2008, 70(6), 69-75
(3)寺沼直美.
乾燥時の穀温や仕上がり水分が精米品質および炊飯米の食味に及ぼす影響.
農業および園芸.2007, 82(5), 549-551
(4)(一社)全国農業改良普及支援協会 ・(株)クボタ.
“米の貯蔵”.みんなの農業広場.2020.
https://www.jeinou.com/benri/rice/2008/11/200938.html,
(参照2022-1-19)
(5)柳瀬 肇ほか.
精米加工と米飯食味の関係(第1報)精米品質と米飯テクスチャーならびに炊飯特性の関係.
食品総合研究所研究報告.1985, 46, 148-161
(6)柳瀬 肇ほか.
精米加工と米飯食味の関係(第2報)精米品質と官能検査法による米飯の食味.
食品総合研究所研究報告.1985, 47, 1-10


プロフィール つちだ さゆり

1983年新潟市生まれ。
高校卒業後、北海道大学農学部生物資源科学科でイネの遺伝子や植物の生命現象について研究。
大学院に進学後、就職が決まり中退。
2007年から約13年間、新潟県農業総合研究所で環境保全型農業技術の開発やイネの高品質栽培技術の研究に従事。
2020年、実家で就農し、まきおファームオンラインショップを開店。
シンプルでスマートをコンセプトにお米を販売中。